オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

2010-01-01から1年間の記事一覧

音楽で飯が食えるのか?ー3 最近の話

最近と言っても、ビートルズから話が始まる。ビートルズは、何度も新聞の社会面を賑わせたグループだが、そのニュースの一つに。自らのレコード会社「アップル」の創設があるだろう。タレント自らが、自前のレコード会社を設立してしまうのである。その後、…

音楽で飯が食えるのか?ー2 歴史編

音楽を生活の糧にしようと考えた最初は誰なのか?中世ヨーロッパの教会で、典礼のための音楽を創作していた音楽家達や宮廷に雇われ、王侯貴族のために演奏ならびに創作活動をしていた音楽家達に、「音楽こそは我が生活の糧である」という意識が、どの程度あ…

音楽で飯が食えるのか?ー1

私の家に届く新聞に、本日(2010年12月11日)興味深い記事が二点あった。一つは、天声人語というコラムで「ピアニストの腕前を測る鍵の一つは小さな音だという。調律師の高木裕さんが、近著『調律師、至高の音をつくる』(朝日新書)で明かしている…

ベートーヴェン「第九」の魅力 6

一年に一度燃える! 例えば、祭りで御輿をかつぐあの瞬間に燃える。それに類する燃焼感が「第九」にも言えそうである。つまり、我が国の「第九文化」は、一年間に一度高揚し燃焼したいリピーター?氏子??の情熱に支えられているのである。 何度も歌ってい…

ベートーヴェン「第九」の魅力 5

「うちのかみさんがね〜」は刑事コロンボの名セリフだが、「うちのかみさん」が第九に挑戦している。「一度は歌って見たかったのよね〜」の志やとりあえず良し。私は、初挑戦の彼女のために、音取りを手伝ったり、CDを聴いてイメージづくりを手伝ったりし…

ベートーヴェン「第九」の魅力 4

しばらくぶりに「第九」を歌ったのは、F女子大のコンサートで、第九の四楽章だけを演奏する企画に参加したのだ。指揮は、この前コンクールで名を馳せた山田和樹氏。少々鼻につく指導法が、指揮者本人の自意識を伺わせるが、それでも「第九」が大好きで、共…

ベートーヴェン「第九」の魅力 3

大学を出てから歌った「第九」は、福永陽一郎指揮する藤沢交響楽団の演奏会での「第九」で藤沢市合唱連盟のメンバーとして歌っている。新しいことは、何でもチャレンジする陽ちゃんのことで、なかにし礼訳詞による「日本語の第九」も関東地区としては、初め…

ベートーヴェン「第九」の魅力 2

まだ学生の頃の話。グリークラブの1年生に「第九」「メサイア」に出てみないか?との声がかかったのは、木造学食の一角にある狭い部室の中だったか。ここでは、そのうち「第九」の話だけにするが、程なく馬券売り場のビルの一室で練習が開始された。集まっ…

ベートーヴェン「第九」の魅力 1

前回フルトヴェングラー指揮ベルリンフィルによる「運命」の録音について書いたけれど、それと前後して同指揮者でバイロイト祝祭管弦楽団による「第九」の演奏を聴いている。 これまた、名盤中の名盤と評価されている演奏で、ライブによる演奏の迫力・会場の…

フルトヴェングラー 1947・5・27の運命を聴く

クラシック音楽は、作曲家の残した楽譜を基に演奏する。だから、作曲家が人々に残してくれた音楽を楽しめれば、それで十分である・・と考える人が、いらっしゃるなら、それは少々もったいない話である。例え同じ曲の演奏であっても、演奏された時代、演奏者…

桑田の歌がいつもそこにあったっけ 12

TSUNAMI 台風のように瞬間最大風速を記録しながら、人々の心に刻まれる音楽があると思えば、ゆっくりと季節が移ろうように時間をかけて人々の心の中に染み込んでくる曲がある。この曲のヒット曲としての寿命の長さは、まさしく後者であろう。曲のタイ…

桑田の歌がいつもそこにあったっけ 11

愛の言霊 涙のキッス以降、「エロティカ・セブン」とか「マンピー・・」とかエロ歌街道を驀進していたサザンが、この曲では、一転してそれまでの彼等がやっていた音楽とは違う表現を聴かせてくれた。この自由奔放さ、幅の広さこそが、桑田の魅力なのだけれど…

桑田の歌がいつもそこにあったっけ 10

希望の轍 この曲はかなり有名で、大好きな人も多い。しかし、シングル曲としては発売されていない。映画「稲村ジェーン」の挿入歌で、同アルバムでは2曲目に収められていたという曲だが、やはり音楽がよくできていると自然人気は広がっていくのである。 桑…

桑田の歌がいつもそこにあったっけ 9

真夏の果実 このシリーズは、勝手な思いこみだけを動機付けにして、だらだらと書き続けているが、この曲を落とすと「?」と思う人が多いだろうな・・という懸念から、やはり書くしかないと思った名曲。この曲の旋律の美しさは、一度聴けば忘れられないもので…

桑田の歌がいつもそこにあったっけ 8

みんなのうた サザン活動の復帰に合わせて、発売された曲。「みんなのうた」と言えば、誰しも子どもの頃から慣れ親しんだNHK「みんなのうた」を連想するが、再び動き始めた「サザンの仲間」「サザンを待ってくれていたファン」が「みんな」なのだろう。 …

桑田の歌がいつもそこにあったっけ 7

いつか何処かで(I FEEL THE ECHO)1年限りという期限付きであった「KUWATA BAND」の活動に終止符を打ち、次に桑田が取り組んだのは、正真正銘のソロ活動であった。ソロシングル1枚目の「悲しい気持ち(JUST A MAN IN L…

桑田の歌がいつもそこにあったっけ 6

BANBANBAN原坊こと原由子が産休及び育休に入ったので、サザンも活動を休止していた期間がある。その期間も桑田はKUWATA BANDで音楽活動を精力的に続けており、KUWATA BANDとして最初のヒット曲が、このBANBANBANで、…

桑田の歌がいつもそこにあったっけ 5

YaYa(あの時代を忘れない) 単に売れ上げ高や多くの人に愛唱されたことを規準に採り上げるならば、82年のヒット曲「チャコの海岸物語」をはずすわけにはいかないだろう。サザンは好きだけれど、カラオケで歌うのはちょっと・・と感じていたおじさん達…

桑田の歌がいつもそこにあったっけ 4

いなせなロコモーション 1980年、立て続けに発売されていた頃のシングル曲の一曲であるこの曲が、私にとってお気に入りの一曲になったのは、後年ライブ演奏やサザンのベスト盤である「海のYEAH!」を聴いてからの話だ。オールディーズ50年代〜60…

桑田の歌がいつもそこにあったっけ 3

いとしのエリー デビュー曲でおちゃらけのパロディーをやらかし、その後バラード曲で実力を示すというパターンは、サザンに続く、米米クラブや爆風スランプもたどった道だ。 いとしのエリーという曲は、一回聴けば、だれにもその曲のよさ・せつなさがわかっ…

桑田の歌がいつもそこにあったっけ 2

「勝手にシンドバッド」の頃 デビュー当時、この曲を聴き、斎藤ノブのナイスなパーカスアレンジに心地よいノリを感じながらも、誰もが笑い転げながらあの早口を真似ていた。 「さっきまで 俺ひとり 思い出していた シャイなルージュの・・」のくだり・・私は…

桑田の歌がいつもそこにあったっけ 1

今週のとある朝目を覚ますと、サザンの歌がニュースに流れていた。「どうしたことか?」と観ていると、桑田佳祐が、食道がんの手術で入院すると言う。「何だ、驚かすなよ。ちょっとの間入院するだけじゃないの。」という気持ちと「ずっと歌い続けてきたのだ…

多田武彦 男声合唱組曲「雨」を歌う 7

作曲者自身が、自分自身の臨終に際しての鎮魂曲であると語っているが、それは同時に、多くの男声合唱愛好家、この曲の美しさにふれた人々とも共通な思いであろう。 この曲の素晴らしさを語るためには、まず八木重吉の詩についてふれなければならない。早世し…

多田武彦 男声合唱組曲「雨」を歌う 6

雨の日にみる 叙情的なしっとりとして佳曲だが、感情的に耽溺していると、音程がずるずる下がって収拾がつかなくなってしまう。まず冒頭「ふゆ ほのぐらい あめの日は」 の「あめの日」のレシシソミー が正確に下がれない。その後の「ざぼんが かがやく」 も…

多田武彦 男声合唱組曲「雨」を歌う 5

雨 雨 11月にふる雨に代わり、差し替えられた曲。差し替える前の曲が、歌詞の課題はともかく、旋律にとても愛着を感じている人が多かったため、この差し替えを惜しむ声が、今でも一部から聞こえてくる。 前回三十年以上前には、曲集に出ていなかったので、…

多田武彦 男声合唱組曲「雨」を歌う 4

雨の日の遊動円木 遊動円木という遊具が、校庭にあまり見かけない。かなり希少種になった遊具である。地面すれすれに「ゆらゆらする丸太」が宙に浮かぶように、鎖でぶら下げられた遊具とでも言えば、「あ〜、あれか!」とイメージできる方もいるだろうか。地…

多田武彦 男声合唱組曲「雨」を歌う 3

武蔵野の雨 作曲者自身の言葉で「ミューズの神」が宿ったと言わしめた名曲。自分自身なぜこのような旋律が湧くのか、このような曲が書けるのか、について少々神懸かり的な感覚をもたれたのであろう。事実、この曲は独立して演奏される機会も多く、終曲「雨」…

多田武彦 男声合唱組曲「雨」を歌う 2

雨の来る前 冒頭の歌詞のように「ざあ〜っと」突然のにわか雨に見舞われたかの如く、曲は始まる。曲全体は、およそ四つの部分から構成されているが、この初めの部分を歌う楽しさは、「地上の」「地上の」とたたみかけながら、「用意している」に至るまでアッ…

多田武彦 男声合唱組曲「雨」を歌う 1

You Tube等のメディアにより。映像や音声が世界中で共有化される時代になっても、ある特定ジャンルに関心を抱く者にとっては「神」に値するような存在であっても、その他大多数の人間には、広く認知されていない才能のあり方がある。 多田武彦という…

谷村新司による「こころの学校」コンサートを聴きに行く

歌手でビッグな名前とくれば、 演歌界なら北島三郎 森進一 五木ひろし・・。ニューミュージック以降なら さだまさしに・・・そして谷村新司。まあ10人の日本人歌手を挙げなさいと言われれば、必ず入って来るであろうアジア全体を通しても「谷村新司」は「…