オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

オヤジのあくび292

稲盛和夫・山中伸弥「賢く生きるより辛抱強いバカになれ」を読む 概して対談を収録した本は読みやすいし面白い。読みやすいのは話し言葉が活字化されているからだが、同時に相手に通じるように話さなければ対談にならないからだ。もう一つは、対談を設定する…

オヤジのあくび291

読書という趣味 本との関わり方は、人付き合いに似ていると思う。相性があるし、リラックスさせてくれる本があれば、心地よい緊張感を与えてくれる本もある。その面では音楽と似ている。必要に迫られて読む本とは、うまく付き合えないことが多い気がする。 …

オヤジのあくび290

立松和平「法隆寺の智慧 永平寺の心」を読む 本のタイトルにある通り、法隆寺と永平寺での体験が語られる。ありがたいのは、経文を作者が口語訳に直してくれていて、釈迦や聖徳太子の教えを読者にわかりやすく説いているところ。 前半は法隆寺での正月の体験…

オヤジのあくび289

ボクが学生だった頃の話2 ある時、私が所属しているグリークラブを含む音楽系サークル連合で、大学当局に対して抗議する場面があった。大学祭開催がきっかけだったかどうか? それさえ曖昧になっているけれど。 学生はかなり集まり、やがて構内をデモ行進し…

オヤジのあくび288

ボクが学生だった頃の話1 私が通っていた大学は、昭和史上に名を記す「浅間山荘」事件に関わった学生が多いことで知られている。学生の傾向として、二期校コンプレックスというネーミングをいただいたのもこの頃で、共通一次がスタートするきっかけの一つと…

オヤジのあくび287

池上彰・佐藤優「希望の資本論」を読む どうしても政治運動としての社会主義、共産主義が話題に上るのだけど、共産という言葉が、元々日本で作られた言葉であるとは驚いた! 中国共産党の党名は日本から輸出したものだったのですね。話は戦前日本の講座派に…

オヤジのあくび286

中野東禅「良寛」を読む 如今、険崖に手を放ちて看るに、ただこれ旧時の栄蔵子。 40年間の修行を振り返って、何のことはない子どもの頃の栄蔵のままじゃないか! という一文。肩書き、名誉、金銭は、本来の自己に何の役にも立たない。ごまかしようがない自己…

オヤジのあくび285

鈴木大拙著 北川桃雄訳「禅と日本文化」を読む4 禅と俳句 はじめに加賀千代女の俳句「ほととぎす ほととぎすとて 明けにけり」が引用される。 俳句が直観的理解の反映であり、概念とか理屈とかではないことが、おなじみ芭蕉の「古池や 蛙飛び込む 水の音」で…

オヤジのあくび284

鈴木大拙著 北川桃雄訳「禅と日本文化」を読む3 禅と儒教 禅は、インド仏教が元になっているとはいえ、中国を経由して、かつ中国で儒教と半ば一体がしながら、南宋の頃に日本に持ち込まれた。禅とは、一切の理屈や言葉を否定した境地なので、グチャグチャ言…

オヤジのあくび283

鈴木大拙著 北川桃雄訳「禅と日本文化」を読む2 禅と美術 初めに禅が美術に及ぼした影響として、侘び寂びが語られる。水墨画では南宋の画家馬遠による一角様式の影響など。非対称、釣り合いが取れない表現に理詰めの西洋美術とは違う世界があると語ります。…

オヤジのあくび282

鈴木大拙著 北川桃雄訳「禅と日本文化」を読む 禅のモットーは、言葉に頼らないところにあるという。ではこの読書感想文もどきのブログもどきは一体何を語ればいいのか? 元々原文が欧米人向けの講演で英語だから日本人の著書なのに訳者がいる。だからこそ執…

オヤジのあくび281

頑張った結果に責任がもてるか? 5 かなりテキトー教師だったボクにも転機が訪れました。40歳を迎えた頃のことです。その頃校内に「新しい学校づくり委員会」というチームができて、なぜか? メンバーに選んでいただきました。1990年代の後半、学校像、教育…

オヤジのあくび280

頑張った結果に責任がもてますか? 4 子どもたちは、学校に来たら先生の顔を見て過ごさなければなりません。先生が怖い顔をしていたり、ピリピリしていたら、それが子どもに伝染することは疑いのないことです。 私は、教師としての資質能力など大してないと…