オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧

オヤジのあくび428

野口聡一「オンリーワン」を読む1 いわゆる偏差値で入れそうな学校を選んで、受験して入学する。中学高校までなら致し方ない部分もあるかもしれないが、そこから先はそこでなにを学べるか? が、はっきりしていた方がいいと思う。宇宙飛行士になりたい野口さ…

オヤジのあくび427

土屋昭之「老いよドンと来い!」を読む2 寿とは私たちの身体=ボディーなのですが、元々はゼロから生まれたものです。胎内に私たちが生命を宿した時から、無量の栄養を取り入れ、細胞分裂を繰り返し、現在の私たちのボディーとなりました。そこには母親を始め…

オヤジのあくび426

土屋昭之「老いよドンと来い!」を読む1 仏教の本だから当然釈尊の教えが随所に登場する。初めに出てくるのが「世間のモノサシに道理のモノサシを添える」世間のモノサシを服を注文した人の身体、道理のモノサシを仮縫いした洋服に例えている。それから初め…

オヤジのあくび425

竹内一正「イーロン・マスク」を読む2 本書を読んでいて、マサチューセッツ工科大学の「不服従賞」を知りました。既得権益に対して常に闘いを挑み続けているイーロン・マスクの生き方にふさわしいように感じます。 彼の学生時代の専門は物理学で「物理学レベ…

オヤジのあくび424

竹内一正「イーロン・マスク」を読む1 彼の行動は「人類と地球を救う」信念に裏付けられていると言う。電気自動車のテスラにしても、ハイパーループという交通システムにしても、そして火星への移住を見据えたロケット開発も、さらにはAIの進化に人類が支配…

オヤジのあくび423

若松英輔「詩と出会う、詩と生きる」を読む2 本当に そう思わなければ 祈りでは なく 呟きなんだ 岩崎航 全ての思いを動員し、全集中した時に祈りが生まれる。そうか、うわべの言葉や音だけの歌では、何も通じないと改めて気づかされる。 深海に生きる魚族の…

オヤジのあくび422

若松英輔「詩と出会う、詩と生きる」を読む1 著者は平易な言葉を用いて、まるで先生が生徒に諭すようにとてつもなく深く広い世界を案内していく。岡倉天心、中原中也、紀貫之、正岡子規と辿っていくが、各章が一つの授業のように伝えたい内容が、明確な輪郭…

オヤジのあくび421

高齢であることをウリや楽しみにするためには? 自分には若い頃ほどの元気やパワーはない。収入は年金が頼り。自分が積み立てたお金を受け取っているなら後ろめたいことはないが、実は若い世代の稼ぎからいただいている仕組みと聞くと後ろめたい。もちろん金…

オヤジのあくび420

マルクス・ガブリエル他 斎藤幸平編「未来への大分岐」を読む5 機械に操作・コントロールされない未来を守るために、メイソンはヒューマニズムを、さらには人間に対する影響を食い止めるための規制が必要だと説く。前の対談者マルクス・ガブリエルが倫理を持…

オヤジのあくび419

マルクス・ガブリエル他 斎藤幸平編「未来への大分岐」を読む4 対談の最後に登場するのは、ポール・メイソン。ポストキャピタリズムを著し、注目されているジャーナリストだ。 潤沢な社会の実現によって、今まで資本が投下され利潤を上げていたものが、限り…

オヤジのあくび418

マルクス・ガブリエル他 斎藤幸平編「未来への大分岐」を読む3 相対主義は他者を非人間化する! と警鐘を鳴らす。自明の真実をねじ曲げ、他者他国と線を引く。自分は自分、他人は他人という思考が極端化して相互理解など吹き飛んでしまったところに、大きな…

オヤジのあくび417

マルクス・ガブリエル他 斎藤幸平編「未来への大分岐」を読む2 こうしてブログを書き込んでいることに、私は搾取されている感覚があまりなかった。けれど私の書き込んだ内容をAIで分析すれば(多分誰もしないとは思うけど)、私個人の傾向や資質が抽出され、結…

オヤジのあくび416

マルクス・ガブリエル他 斎藤幸平編「未来への大分岐」を読む1 最初に登場するのは、マイケル・ハート。ボクもネグリとの共著「マルチチュード」を読みかじって書棚の片隅に鎮座している。冒頭から資本主義は飼い慣らせるのか? と刺激的な発言が出てくる。 …

オヤジのあくび415

水谷修「夜回り先生」を読む 子どもたちの心は、とても柔らかい。硬い殻に包まれてはいないのだ。そして周囲の環境によって大きく揺れ動く。自力ではどのように努力しても乗り越えられない壁を、私は差別だと感じる。多数対一人の構図が多いいじめ、子どもに…

オヤジのあくび414

三谷雅純「ヒトは人のはじまり」 著者は霊長類学者。サルや類人猿の社会や行動を通して見えてくる人間っての本質を探る科学なのだそうだ。 ネアンデルタール人から現代のヒトに移り変わる過程で「文化のビッグ・バン」が起きて、ヒトは言葉を獲得したと言う…