オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

随想集

オヤジのあくび578

木村治美「六十代からのエッセイ教室」を読む 冒頭で日記とエッセイの違いについて、ふれている。エッセイは自分を客観視して、書かれている自分と書いている自分との間に距離を取るというのだ。だからこそ読み返しが可能であるし、読者を獲得できる。ボク自…

オヤジのあくび557

高齢者の経験や知恵を、どのように伝え引き継げるか? 中国語で教師は老師。日本語の先生は、いろいろな立場の人に使われているけれど、老師は学校の先生だけ。まだ教員になりたての頃は、60歳以降のことなんて考えられなかったが、実際に66才の今年の3月ま…

オヤジのあくび554

鎌倉武士は将軍から賜った土地を守るために一所懸命戦ったという。権利者の系譜はそれほど重要でなかったので、北条政子の泣き顔に騙され、上皇軍に刃向かってしまった。日本史上宮家が率いる軍と一般ピープルが戦い、しかも勝ってしまうという前例のないこ…

オヤジのあくび511

夢や憧れの変遷について 何に憧れて、冒険の海に漕ぎ出していくか? コロンブスやマゼランの時代と現在とではまるで違う。海という未知の世界は、宇宙や深海に置き換わっている。 これは冒険だけではない。今提供されるべき夢とは何なのか? 残念ながらかな…

オヤジのあくび503

繋げる、伝える5 読書の喜び 実はボクもスマホゲームはやりますし、まだ仕事もそれなりに続けていますので、日々読書三昧という生活ではありません。 しかもボクの読書傾向は偏っていて、図書分類で言う900番台は、随筆くらいにしか手が伸びず、ほとんどは80…

オヤジのあくび502

繋げる、伝える4 薩摩琵琶 琵琶の音色に初めてふれたのは、40代前半、地域に琵琶を弾かれる方がいらっしゃると聞いて、学校の音楽室にお招きした時が初めてでした。その音色はずっと気持ちの中に残っていたのですが、自分から教わりに行く余裕を作り出せない…

オヤジのあくび501

繋げる、伝える3 男声合唱 流石に女声合唱の経験はないのですが、一度だけモンテヴェルディ「アリアンナの嘆き」で男声アルト=カウンターテナーを歌ったことがあります。あとは混声や男声。音域はトップからバリトンまでで歌ってきました、ベースだけはおそ…

オヤジのあくび500

繋げる、伝える2 アカペラハーモニーの魅力 オーケストラや吹奏楽のハーモニーは、多くの人々を魅了します。でももっと身近にハーモニーを体験できるグループがあってもいいでしょう。それはつまりみんなで歌うことです。ところが多くの人は学校を卒業すると…

オヤジのあくび499

繋げる、力まず伝える1 音楽の楽しさ いくら教員不足だからと言って、何もこんなおじさんに教わらなくてもねぇ・・。私自身もそのような思いが頭をかすめることがあるのですが、開き直れば歳をとってきたということは、それだけいろいろな音楽を見境なく聴い…

オヤジのあくび498

改めて自由とは? 自由とは、全ての個人において保障されているので、自分だけ、あるいは誰か一人の自由だけが主張されることは、即矛盾を産んでしまう。 自由を考えるということは、全ての人が自由であるためには今何ができるのか? 考えることと同義であり…

オヤジのあくび491

理系科目とボク 勘で「多分そうだろうな」と感じて、わかってしまう学習と、自分の言葉で説明できないと先に進みにくくなってしまう学習があるとすれば、中学校の数学にはその境目が今もある。偉そうににそんなことを書くのは正規職員退職後、バイト的に県内…

オヤジのあくび468

京浜急行から緩急の切り替えを学ぶ 今は通勤に京浜急行を使っている。東京へ男声合唱団の練習に行く時も京浜急行にできる限り乗っている。何が好きなのか? と問われれば、あの加速感と車窓のミスマッチなのだ。 後続車に追い付かれないように、逃げ切る急加…

オヤジのあくび452

失われた30年ではなくて脱成長の30年なのかも? バブル崩壊後、小さな波はいくつか訪れたが、日本が再び目覚ましい経済成長に転じることはなかった。たしかに昭和元禄といわれた高度経済成長期の好景気は見る影もない。 お叱りを受けそうではあるけれど、こ…

オヤジのあくび421

高齢であることをウリや楽しみにするためには? 自分には若い頃ほどの元気やパワーはない。収入は年金が頼り。自分が積み立てたお金を受け取っているなら後ろめたいことはないが、実は若い世代の稼ぎからいただいている仕組みと聞くと後ろめたい。もちろん金…

オヤジのあくび412

次のリーダーを育てるとは? ボクのリーダー論3 リーダーを育てるシステム 企業でも官僚機構でも、それぞれに形は違えど、次期のリーダーを育てるシステムを持っている。それが組織を維持していく上に欠かせないからだ。 では起業家や政治家の場合はどうなの…

オヤジのあくび411

次のリーダーを育てるとは? ボクのリーダー論2 苦労は大切なのか? 明治維新の立役者、西郷さんは島流しになったり、二人で自殺を図って自分だけが助かったりしている。重荷を背負うて行くが如しの徳川家康は幼少期人質、源頼朝は寺で念仏三昧の日々を送っ…

オヤジのあくび410

次のリーダーを育てるとは? ボクのリーダー論1 リーダーや隠れた才能はきっとどこかにいる? チベット仏教の化身ではないが、生まれ変わった尊い方がどこかにいらっしゃり、その方を探し出さなければならないという考え方がある。 仏の化身に限らず、全くの…

オヤジのあくび399

成長目標とか補助分配だけじゃなくてまず再建3 21世紀が始まってもう20年余りが過ぎてしまった。今から数十年先にシングュラリティーや脱炭素社会が実現したら、世の中はどう変わっているのだろうか? 貧富の格差や戦争・核兵器がない時代が実現しているのか…

オヤジのあくび398

成長目標とか補助分配だけじゃなくてまず再建2 貧乏人のひがみにしか聞こえないだろうけど、人は金持ちを目指して生きているのではない。人は幸せな時間を求めて生きているのだ。幸せの形態や価値観は人それぞれに違いない。その前提に安心安全とある程度の…

オヤジのあくび397

成長目標とか補助分配だけじゃなくて、まず再建1 経済指標を中心に社会の動向を見ようとすると、お金・資産がどれだけ動いたか? が注目される。けれどもそれが一種の拝金主義に陥った理由になっていないだろうか? 手元にお金がなければ何も始められないで…

オヤジのあくび386

現役世代? に居候していたい欲 「持て余すほどの、自分で自由に使える時間があったらいい!」日々仕事に追われているとそのような願望に駆られることがある。けれど実際に勤め人を辞めてしまうと、本当に時間を持て余してしまう人がいるようだ。 何年か前の…

オヤジのあくび358

「お行儀」は、もはや死語なのだろうか? マナーは行儀と意味が重なるけれど、カタカナ語では伝えられない日本的な立ち居振る舞いが、きっとあったはず。お行儀という言葉は、行儀よくしなさい! とか、行儀が悪いわよ! などと子どもたちが叱られる場面でさ…

オヤジのあくび351

きょういくときょうよう あるファイナンシャルプランナーの書かれた文から教えていただいた言葉。定年後の生活に必要な二つ。 きよういくとは、教育ではなくて今日行く所。きょうようとは、教養ではなくて今日の用事という意味。 家で燃えないゴミ化していて…

オヤジのあくび336

なぜ? どうして? を面倒くさく感じて、気持ちいいこと・おもしろいことに流れる日本文化3 いい気になっていて、時々大きなしっぺ返しを喰らってきたのも日本史の残念な特徴だと思う。とりわけ過酷な自然現象からは多くのカウンターパンチを食らってきた。 …

オヤジのあくび335

なぜ? どうして? を面倒くさく感じて、気持ちいいこと・おもしろいことに流れる日本文化2 寺子屋では、その子がおそらく将来必要とするであろう知識を個別に教育していた。子どもたちも「君の将来にとって、これを覚えておいた方がいいよ」と言われれば、…

オヤジのあくび334

なぜ? どうして? を面倒くさく感じて、気持ちいいこと・おもしろいことに流れる日本文化1 なぜなのか? どうしてなのか? を問い続けることで自然科学は、主にヨーロッパで系統的に発達したと思う。日本はその間いったい何をしていたのか? 例えば算術など…

オヤジのあくび324

道、動力、地図3 未来へ進む道の話。今回は道と言っても時代の流れの話。昭和の高度成長期は線路が敷かれていて、ひょっとすると産業革命や明治の富国強兵の延長かもしれないけれど、線路の上を特急や各停、それぞれの速さで旅をしていた。速ければ速いほど…

オヤジのあくび323

道、動力、地図2 前回飛ばした「熱意=動力」の話。私は生物としての本能と近いところに、そのスイッチが眠っているように感じています。 子どもたちの話。稽古ごとで忙しそうな子どもたちも放っておけば、友だちと外に出る遊びに行く。磯野家のカツオくんが…

オヤジのあくび322

道、動力、地図1 私なりに「考え方×熱意×能力」を置き換えてみました。道は今歩いている道。ナビを使えば、最短でたどり着く道を案内してくれるが、実際の人生はそんなにうまく進むとは限らない。道徳とか倫理とか、いかにも正しい進み方を示しているようだ…

オヤジのあくび318

その場で勝負する勘 何が起きるか、そんなこと結局わからないのだから、勘で勝負すればいいんじゃない? と感じている。ガチガチに準備予習しておくのも時には大切だろうけれど、それは反対に状況によって柔軟に判断できる勘を鈍らせているようにも思う。 例…