オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

ほいほい 演奏会を聴きに行く。(2009 6月〜7月)

7/19(日)14:00開演

横浜紅葉丘合唱団 創立55周年記念 第22回演奏会

神奈川県立音楽堂(木のホール)にて

 55周年、現在活動を継続している合唱団の多くが戦後に発足した団体であることを思えば、紅葉丘合唱団は、十分に「老舗」の暖簾を下げる資格を有しているだろう。横浜労音合唱団としてスタートを切り、発足時には団員数が200人近くに及んだ合唱団で、昭和30年代には、横浜木曜会と並んで、コンクール県代表の常連であった栄光の歴史を誇る。

 しかし55年というのは、何かが浮き沈みのサイクルを辿るのに十分な時間でもあるようで、当合唱団も1990年代の前半は、団員数が急減してしまい、練習会場に訪れるメンバーが10人そこそこであった時代を経験している。

 現在は女声を中心に団員数が回復し、36名の団員を有する中堅どころの合唱団として、確実なあゆみを遂げているのは、誠に同慶の至りである。当日、県立音楽堂は満席で、座る席を探すのも一苦労の有様。55年の歴史を積み上げてきた紅葉丘合唱団にはファンが多いのである。

 さて、篠笛奏者の村山二朗氏、和太鼓奏者の田川智文氏を招いての第3ステージ「なつかしい故郷の唄」が、実によかった。外部から奏者を招いたからではない。ましてや民謡ステージらしく法被や襷など趣向を凝らしたからでもない。一つ一つの歌がしっかり歌い手のものになって、表現されていたからである。
 
 歌は借り物ではない。自分で創り上げるものである。むろん指揮者や指導者が創り上げる過程で様々な助言を与えるだろう。だが最終的には、自分で感じ取り、自分で創り上げた歌を、胸を張って朗々とホールいっぱいに響かせることこそが、アマチュア合唱の醍醐味なのではあるまいか?

 合唱することの楽しさが詰めかけた満席の聴衆に十分伝わった演奏会だったと思う。拍手!