オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

ヒット曲時代の終焉 1

 流行について少し考えてみたい。と言っても、新型インフルエンザの話ではな

い。

「今年、ヒットした曲って何?」日本国内で生活を営むあらゆる世代に、そのよ

うな問いを発したら、どのような世代からどの程度の割合で答えが返ってくるだ

ろう?

 天皇陛下の御前で演奏したニュースを元に「EXILE」の曲を挙げる人がい

るだろう。日常から最近の音楽事情に興味をもち、新譜が出るや否や、入手して

いるような人達ならヒット曲を連発している「嵐」を挙げるかもしれない。


 もちろん、それ以前に具体的な歌手やグループ名など、まったくわからず逆に

「今年は何が流行っていたのですか?」と聞き返してくる人達も大勢いることだ

ろう。

 日常は、流行歌などに、まったく関心のない人達も、わずかに最近の音楽事情

を受信するチャンスが与えられている。一つには、レコード大賞を初めとする各

種音楽賞のノミネートや発表がメディアを賑わせ始め、テレビでも大きく取り上

げられるようになること。もう一つには、ご存知紅白歌合戦に、今年活躍した歌

手が、少なからず加わり、最近のヒット曲を披露することである。(まあ、この

歴史と伝統に彩られた番組は、その年にヒット曲がまったく無くても、出場が可

能らしいのだが)

 なぜ、ヒット曲が無いのに紅白歌合戦に出場できるのか?と言えば、多くの視

聴者は、何も最近のヒット曲を聴きたくて、この番組を見ているわけではないか

らである。一年の最後に自分の好きな歌手で好きな曲を聴きたいという要望がた

くさん寄せられているからというのが、大物歌手の面々が大手を振って、番組の

後半に登場する所以であろう。

 ヒット曲など、聴いても「知らない」し、「わからない」人が、世の中には大

勢いるのである。