オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

ピアノのメーカーに対する小さな考察ー1

 当たり前の話である。楽器の音色は作られたメーカーによって音色が異なる。典型的な例としてヴァイオリンのストラディバリウスの名を挙げることができるだろうが、その楽器でしか表出できない音色があるからこそ、奏者はそのメーカーにこだわるのである。
 しかし、一般的には、そこに(つまり音楽ホールに)たまたま置いてある楽器で勝負するしかない楽器が存在する。他でもない本稿の主人公ピアノの話である。その昔、大ピアニスト リヒテルが、どういうわけかヤマハのピアノを気に入り、ピアノを運ばせた逸話が有名であるが、およそ日本のホールは、スタインウェイ信仰に陥っており、スタインウェイを買い取る予算が確保できないところに、ヤマハやらカワイのピアノが鎮座ましましているというのが、我が国の現状ではないだろうか?
 それは、子どもたちの音に対する感覚を培養するべき、音楽教室においても同様の話で、ほとんどの公立学校では示し合わせたように、ヤマハあるいはカワイのピアノしか使われていない。