オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

編曲の達人たち4「エリーゼのために」の場合

3月11日(金)午後2時50分未曾有の大地震と巨大津波が東日本を襲った。被災された皆様の御無事をお祈りするとともに、一刻も早い救援・支援に向けた活動を心から願う次第であります。
 当日、筆者の勤務先は停電であったため、ラジオの音声だけが暗闇の中、響き続けていたのですが、FM局で流している音楽は、ずっとチェロの独奏曲でした。異常な時間と空間が水飴のようにどんよりと身にまとわりつく中で、哀愁を帯びたチェロの音色がひときわ心の深いところに染み込むように感じられました。


 さて、まもなくプロ野球開幕という季節に、昨年の話をするのも、間が抜けた感じだが、昨年の日本シリーズは「中日対ロッテ」という組み合わせになってから、「もう全試合観るっきゃない!」と勝手に決めて、連夜の延長戦も最後まで食い入るように観ていたものだ。
 結果としては、「史上最大の下克上」を成し遂げた千葉ロッテマリーンズが日本一の栄冠を勝ち取ったわけだが、この千葉ロッテマリーンズの応援が、タテノリで一体感が伝わってきて、実にいい。そして、その得点シーンになるとトランペット演奏で流れるのが、「エリーゼのために」である。まあ、実際は編曲した「情熱の花」の旋律になっているのだが・・。
「情熱の花」は、ザ・ピーナッツのヒット曲→ピーナッツと言えば千葉県という連想ゲームなのだろう。ベートーヴェンが天国からどのような表情で眺めているかは、わからないが、「情熱の花」の他、「キッスは目にして」でもヒットしたし、鉄道各社のプラットホームでも全国あちらこちらで流れているようだ。
 さて、ザ・ピーナッツのヒットに絡んだ編曲者と言えば、「宇宙戦艦ヤマト」の宮川泰氏である。最近では息子の彬良氏がTVによく出てきているので、その父上と言わねばならないかもしれない。編曲についてあれこれ書いてきて、今頃になって氏の名前を出すのが申し訳ないくらいの超重鎮なわけだが、元々は洋楽であった「情熱の花」を日本版・ザ・ピーナッツ版にアレンジするのにも一役買っていらっしゃったわけだ。