オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

ルネサンス音楽の喜悦 3 パレストリーナと向き合う

 次にパレストリーナとの関わりは、私がいくつかの地域合唱団の指揮者をしていた頃の話になる。「バビロン・・」「谷川・・」などのモテットや「ミサ・ブレヴィス」を採り上げ演奏した。
 前者のモテットは、公開で演奏したことがない。練習で採り上げた曲は、そのほとんどをどこか公開の場で演奏することをモットーとしている私としては、非常に稀なケースである。(なぜなら練習とは、演奏の為のスキルアップなのであるから)理由としては、当時合唱団の人数が増加傾向にあり、パートという糸一本一本が、随分太く重い質感が出てきてしまったからで(発声面での課題を解決すれば、多人数でもパレストリーナの演奏は可能なのだろうけれど)、結局団員にとってはパレストリーナ体験に終わってしまった。
 ミサ・ブレヴィスを採り上げたのは、別の合唱団で、人数的には少なすぎる位の少人数であったが、パートを一本の線にして、他パートを聴きながら歌うという課題解決に対して、この選曲はとても有効であったし、また演奏会でも採り上げ、演奏している。
 指揮者としての課題は、やはり言葉への、いや曲がもっている祈りへの共感であろう。発音はラテン語なので、ある意味他のヨーロッパ言語よりも日本人にとって発声・発音しやすいのだが、どうしても宗教についての理解の浅さが、音楽表現上の課題になってしまう。まあ、これは他の合唱指揮者の皆様も、同様の悩みを抱えておられることと思うが。