オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

アマゾンでCDを求めて、カリッシミの「イェフタ」を聴いてみた。演奏は、23分程度で大曲という規模ではないが、この曲の中に凝縮された表現から得る感動は、2・3時間の長大な曲に勝るとも劣らない。
個人的には、イェフタの率いるイスラエル軍が快進撃を続ける景気のよい前半部分よりも、イェフタが娘に生贄になる運命を伝える悲痛なやり取りが聴かれる後半部分に感銘を受けた。全曲の最後を締めくくる合唱は、娘の運命をともに悲しむかのように、厳かに歌われている。
オラトリオという表現様式は、ご存知の「メサイア」を筆頭にして、広くクリスチャンではない日本の音楽ファンも馴染んできたところだが、今日までこの名曲に接することなく過ごしてきたことは、我ながら不覚であった。さて、この名曲をヘンデル室内合唱団が演奏すると、どうなりますか、また一つ楽しみが増えたところです。