オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

いつ頃からのことだろう?未来都市のイメージを人々が共有化してしまったのは。
天を衝く高層ビルが立ち並び、高速道路や地下鉄が街を網の目のように巡り、人々が巨大なコンクリートの壁の隙間を這うようにうごめいている・・・そんな近代都市が世界中にできてしまった。
おそらくは、ニューヨークマンハッタンの摩天楼の印象があまりにも強烈で、都市は垂直方向に伸びるというお約束ができてしまったのではないか?最近では、ドバイや上海、我が東京近郊でも、汐留、新宿副都心、東京ミッドタウン、お台場、横浜みなとみらい・・・と高層ビルが林立する箇所は枚挙にいとまない。
しかし、今後も人類はそのような都市を設計し、造り続けていくのだろうか?もうそろそろ世界で一番背高のっぽを建てたのは、誰かなどという競争から降りる時が来ているように思う。
もし子どもが未来の街を絵に描くとしたら、巨大な高層ビルが乱立している都市を描くだろうか?
森や川に囲まれ、鳥がさえずり地上には四季折々の花が咲いている。そんな自然の中でひっそりと低層ビルが建ち、人々が経済活動を展開している。ちょっと初期の宮崎アニメの世界のようではあるが、そのようなイメージを描く子どもが多いのではないだろうか?
経済活動の集中が、都市を膨張させてきた。しかしそのために巨大な空間が必要な時代は過ぎ去ろうとしているのではないだろうか?身丈に合った、そして都市もまた自然の一部に過ぎないことを自覚しながら、都市が計画されることを願っている。