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渋川駅で給水中のSLを抜いて、津久田駅下車。ただし、あとからすぐにSLが追いかけてくるので、駅からあまり遠くで撮影するわけにはいかない。ほとんど勘で駅横の田んぼの方へ歩き出す。なぜだか赤とんぼを捕虫網で捕らえようとしている男性がいる。実際トンボの数は半端ではないのだが。邪魔にならないように、少し離れた所に三脚を立て手前に田んぼを配して望遠でSLをねらってみる。
ここまでくると周囲は、深緑の山々で背景にしたらよさそうな峰もあるのだが、時間がないのですぐに用意しないとSLがお出ましになってしまう。考えている余裕がないのだ。SLのドラフトが山々にこだまするのも、山線を撮影する醍醐味の一つだ。姿は見えないけれど汽笛は聞こえてくるという時間でのワクワク感が、私はたまらなく好きなのである。

撮影後電車待ちの時間を使って、津久田駅周辺を散策してみたが、結果的には、まあまあ場所を選択していた感じである。