オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

寓話でもいい。詩でもいい。主人公がいろいろな課題を目の当たりにしながら、小さなささやかな決意をいだくような・・そんな表現ができないものか?

知っている

ぼくは知っている

一生懸命勉強したって
一生懸命いい学校に進んだって
一生懸命いい会社に入ったって

その先に本当の幸せが待っているかどうかなんて
誰もわからないことを

自分一人が勝ち組気分でいるよりも
周りの人といっしょに
ささやかな取り分を分かち合う方がいいのになあ

「勉強は大切だ」って、大人は言う
だからって、高校や大学を出ても仕事がないお兄さんやお姉さんを
ぼくは何人も知っている
将来についての責任を果たさずに
ただ今は「勉強しておきなさい」って言うのは
ちょっと無責任じゃないかと想う
べつに勉強がきらいだから
言っているんじゃないけれど

いじめている子を見かけても
見て見ぬ振りをするって
いいことじゃないって、そんなことはわかっているさ
でも都合の悪いことには
関わろうとしない方がいいって
誰から教わったんだろう?
知らない間に?
いや、かなり身近にいる大人のふりを見て
学習してしまったんじゃないかな?

ぼくは知っている
親も先生も
そんな先のことまで考えていそうもないってことを
だから無邪気に
野球選手になりたい
サッカー選手になりたいって語る
子どもの夢を聞き流しているんだ
実際に実現できないことがわかった時に
諭す言葉を用意しているわけじゃないのにね

ぼくにとって教えてほしいのは
数十年後の未来でも
どうすれば
ほどほどに何とか
最低限やっていけるかという
見通しなんだけどね

でもそんなこと誰にも
答えられはしないんだろう
だから結局自分で考えなさいってことになる
そんなオチを
ぼくは知っている