年越しから正月の音楽番組 クラシック編3
三が日の締めくくりは、箱根駅伝のゴールを見届けてから、ライスボウルを見て、最後にNHKのニューイヤーオペラコンサートを聴くコースが、例年のお決まりなのだ。今年はライスボウルが逆転に次ぐ逆転という名勝負で、関西学院大学があと一歩のところまでオービックを追い詰めたのだが、わずかに最後は力及ばずといった試合で、アメリカンフットボールの醍醐味を味わうことができた。
さてニューイヤーオペラコンサートは、今年がヴェルディとワーグナーの生誕200年ということで、とりわけワーグナーは例年以上に取り上げられていたように感じた。
このコンサートは、大晦日の紅白歌合戦と同じNHKホールを使うのだが(当然趣きはかなり異なるのだが)もし今年の出演歌手を紅白に分けて投票したら、私は紅組の方へ票を投じたい。ソプラノやメゾソプラノの皆さんが、ほぼ期待通りの豊かな表現力を発揮しているのに対して、辛口ではあるが、男性陣はちょっと食われてしまった感じがする。
女性陣の中でも、木下美穂子の抑制の効いた声が、一気に豊穣なフォルテに広がっていく様は、彼女の歌に対する「繊細かつ大胆」との評価が肯ける。また世界的に活躍している藤村実穂子のどこまでもまっすぐに響いていく声を聴くことができたのも嬉しかった。
出演歌手の皆さん、楽しく豊かな時間を本当にありがとうございました。
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