オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

コラムは、途中から東大脳への批判に矛先を転じる。その裏付けとして東大に二年連続して別の類に合格した!医学博士F先生の話が引用される。

合格に求められる東大脳とは、1効率のよい暗記能力2高速の処理能力であるという。思い当たるのは、クイズ番組で活躍する高校生が東大への合格実績を誇る学校の生徒が多いということだ。もちろんクイズの対策と受験勉強は違うが、12の力を必要としている点では似通っている。さらに言えば、スーパーコンピューターの時代に12は個人の力として必要なのかどうか?少々疑問である。
F先生の話が続くが「東大入試では、発想力は問われない。脳科学的にも東大数学では、左脳の側頭葉や海馬など記憶を担当する領域が使われる。財政や外交などの課題を解くには、論理的な思考をつかさどる左脳前頭葉がメーンになる」とのこと。
脳は、一部だけが発達するものではなく、全体がバランスを保ちながら発達していくのだろうから、側頭葉や海馬に優れた力を秘めている人が、前頭葉の働きが弱いということにはならないだろう。
ただ、いわゆる難関大学の入試において、またその先の大学教育において、問われるもしくは教育される内容が知識技能に偏っていないかについては、大いに検証していくべきであろう。筆者(朝日新聞社会部長)も東大卒のようで、ここから先は、筆者個人の体験に基づいている感じで、ちょっと一般化しづらい話になっているようだが、アメリカ留学の際に、発想力の乏しさに悩んだようである。その原因を東大の教育に求めて良いかどうかは疑問だが、日本の若者が世界で活躍していくために、どのような力が必要で、また育てていかなければならないかについては、教育に携わる多くの人によって話し合われるべきであろうと感じた。