オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

間の美しさと間の重苦しさ

間の美しさと間の重苦しさ

新聞の書評が目にとまり、ビートたけしの「間抜けの構造」を読んだ。口述筆記なのだろうが、相変わらずツボにはまる面白さで一気に読ませる。とりわけイノベーションが求められている製品開発の最前線で、日本独特の間の文化が、遅れをとる原因になってはいないかという指摘が気になった。
日本には一種の伝統文化として間を重んじて、その空間時間を美しいと感じる美学が脈々と受け継がれている。
それが話し合いにおいては、後だしじゃんけんのように後から口を出した者がその場の結論や落とし所を導くという風土につながってはいないだろうか?大勢人が集まるほどに決断が遅れてしまう好例は、日本の立法府や行政府が示してくれている。
早い者勝ちがその場を制してしまうことが多いグローバル社会で、少なからず損をしている場面がありそうである。ただ闇雲に早ければいいというものではないが、幼少時からとりあえずまず自分なりの考えを人に先んじて言ってみるスキルを身につけた方が良いのではないだろうか?
話し合いや実行の過程で、意見の修正や立ち位置の変更は当然あり得る。お互いに場の空気に支配されてしまい沈黙の時が、無駄に過ぎていくよりはるかに良いのでは?と思う。



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