レ・ミゼラブルを観る2
初めてこの物語にふれたのは、小学生の頃、例の「小学館 少年少女世界の名作文学」を読んだ時のことだと思う。終わりにちょっとした手引きがついていて、ジャン・バルジャンはいつが一番幸せだったのでしょうか?などと書かれていたように記憶しているのだけれど、子どもの頃は多くの人に信頼され尊敬されているマドレーヌの市長時代だと思っていた。
でも、その続きを作者が書きたかったのは、一人っきりの主人公に人とのつながり、さらに言えば「愛」を体験させたかったのだと思うようになる。実際コゼットを養子にしてからの物語が、また起伏があっておもしろい。
そんなわけで、この長大なストーリーには幾つもの大きな山や起伏がある。日本では道徳の教材でお馴染みの銀の燭台の話から始まり、コゼットを引き取るいきさつ、さらには革命に燃える若者たちとの出会い、そして常に影につきまとうジャヴェール警部の足音。
それらが何とか2時間半の映画に収まったこと自体が、実に素晴らしい!ミュージカル映画として、一つのエポックメイキングを記す作品になると思った。
iPadから送信