撮り鉄一人旅一泊旅行10
ホームページからダウンロードした地図を頼りに、二俣本町駅から本田宗一郎ものづくり伝承館へ向かう。しかし、秋野不きさんの美術館の案内表示は見かけるのだが、歩けど歩けど私の目的地を示す案内板はない。走っている軽自動車もスズキありダイハツありで、取り立ててホンダが大手を降っているわけでもない。この地から世界に誇る偉大なエンジニアが育ったことを、いったいどう感じていらっしゃるのか?などと妙なことを考える。
バス停で西鹿島行きの時刻を調べて、 伝承館へ。旧役場を転用したという建物はそれほど大きくはないが、数台で一杯になってしまう駐車スペースは、しっかり埋まっていた。館内見学は無料で一階には、ホンダが世に送り出したバイクとCVCCエンジンが展示されている。また幼少時から社長を辞するまでの映像がエンドレスで流れている。「失敗は権利。反省は義務」というせりふや、母校光明小学校の子どもたちに語ったという「試す人になれ」などの言葉が、大変印象深い。エレベーターで2階に上がると、プロジェクトXで放映された「マン島レース」の映像が流れ、宗一郎の絵画作品が展示されていた。
展示物で他に目に止まったのは、奥様本田さちさん、井深さん、盟友藤沢さん等が、本田宗一郎の思いを語っているボードだ。殴られて育った社員がいるかもしれない。宗一郎の無茶な発想に手を焼いた人がいるかもしれない。でもこの不世出のエンジニアと同時代を生き抜いたことを皆感慨深く感じているのではないだろうか?
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