学歴という呪縛2
そもそも大学が作られた理由もう少し言えば我が国が子弟に高等教育を必要とした理由をたどれば、富国強兵、殖産興業を掲げた明治政府が、国に有為な人材を育成する目的で、帝国大学が設けられたことに遡るだろう。実際日本の官僚機構を帝大卒業生が牛耳ってきた時代が、長く続いてそれなり?の人材育成の役割を果たしてきたわけだ。昨今のグローバル化の進行とともに、国に有為な人材、資質能力とは何なのか?いささかわかりにくくなってしまったけれど。
そこで国との関係をフリーハンドにして教育を展開できるのは、私学の強みだろう。政界志向の早稲田や実学重視、財界人輩出の慶應などの立ち位置が好例だと思う。官立、戦後で言えば国立大学がなし得なかった特色ある高等教育を展開し、両校共素晴らしい校風と伝統をもつ誇り高き学び舎である。受験生からの人気が高いのも宜なるかなである。一方で大学全入時代の到来と共に最近私学の広告に、他校との区別化を意図したフレーズが並んでいる。それぞれの学校の立ち位置や方向をアッピールすることで、学生獲得を図っているのだろう。ただ本当にこの学校で学びたいというモチベーションを高めるには、それだけで十分なのだろうか?
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