オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

学歴という呪縛4

学歴という呪縛4

本来脇に置いてはいけない就職の話に変えよう。子供が目指す職業に必要な大学や学部を選択することは、当然のことで、医者なら医学部、薬剤師なら薬学部、法曹界に進むのは、やはり法学部を薦めたいし、小学校の先生であれば、小学校教員の免許を取れる学部がよい。
しかし、大半の子供たちは、キャリア教育が不十分と言われれば少々きついが、そこまで希望する職業が明確ではないのだ。だから大企業への就職に有利そうな大学や有名な大学に人気が集中するのだろう。就職に有利そうな?とは、指定した大学以外は門前払いをさせる企業があったり、企業内に学閥が存在し、就職後に出身大学によって人間関係が築きやすい場合があったりする現実が影響している。
企業人として個人に求められる資質能力と出身大学との相関関係を社会学的に調べてみるとよさそうなものだが、そのような研究成果を聞くこともない。企業側も人は企業で育てるという意識が強いから入社時点での力をそれほど問題にしていないのだろう。
また2014年時点の人気企業が、10年後、20年後も実績を上げ続け、確かな収入を約束してくれるとは限らない。だから就職にはある程度のリスクはつきものなのだ。それでも大手企業になびく心理の底には学校歴同様、ネームバリューのもつ重みが潜んでいるのだろう。その点で最近自ら起業したり、中小企業へ飛び込んで行ったりする若者が増えているというのは、変化である。寄らば大樹の陰よりは、鶏頭となるとも牛後となるなかれであろう。

学校歴は水戸黄門の印籠ではない。その学校で学んだことを、どう生かすか?深く真剣に考え、導かれた答えの先にこそ、その学校歴を名乗る資格が与えられるのだと思う。





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