オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

松岡正剛「花鳥風月の科学」を読む。

松岡正剛「花鳥風月の科学」を読む。

大学生の息子と何か思想的な?ことを議論している時に、松岡正剛の「千夜千冊」というサイトを教えてもらったことがあった。その後、誰かは失念したがある作家について調べているうちに「千夜千冊」のサイトを見つけ、しばらくはまってしまっていたことがあった。
電子書籍で松岡氏の「花鳥風月の科学」を読んだ。私は、本を一冊を読み終えるごとに大概メモを残しておくのだが、その時のメモが見当たらない。たしか読み終わった直後は、インディアナ・ジョーンズ博士とのいっしょに秘境の冒険に出かけ、戻ってきたかのような読後感を抱いていたように思う。
本書は「やまとことば」「仏教伝来以前の信仰とその後の変遷」「日本人の美意識・感受性の歴史」を手掛かりにして日本文化の深層へ掘り下げながら、縦横無尽にスケールの大きな文化論を展開しているのが魅力だろう。思うに文学、美術など表現手段を問わず、いにしえの文化人の皆様が、何をベースに美しさを感じていたのか?本書では、その説明に成功している数少ない例と言えるだろう。なぜならこの類の書物が、おそらくは小林秀雄以来極めて異例で、松岡正剛の立ち位置と履歴の特殊性もまったく独自だからである。
古典や歴史を学習されている方およびその先生方が読まれるとどのような感想をもたれるだろう?







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