大関には、終盤まで優勝争いに絡んでほしいと願う相撲ファンは多いはず。大関として優勝争いに絡む経験値が豊富な筆頭は、何と言っても稀勢の里関だろう。
萩原時代のスピード出世から注目され続けていたが、幕内に上がった頃からどこか壁に当たった感じで、番付の上がり下がりを繰り返すようになった。もうとっくに横綱になっていておかしくない逸材でありながら、誰もがそのずば抜けた潜在能力を恐れる存在でありながら、なぜだか、未だに優勝経験さえないのである。
稀勢の里は、強い!白鵬といい勝負を繰り返していることでも、それはよくわかる。相撲のスタイルとしては、故北の湖に似ている気もする(顔立ちも?)。その稀勢の里が、今場所五日目終了時点で、白鵬、豪栄道と並んで勝ちっ放し。しかも、取口にばたついた感じが消え、どこか落ち着いて取っているように感じられる。ファンとしては、今場所こそ念願の優勝を期待したいところだろう。
結果は、千秋楽までわからないし、あまり期待過剰になり過ぎてもいけないことは、今まで十分にファンが経験してきたところだろう。でも、落ち着いて相撲を取っている稀勢の里関を見ているだけで、なぜか嬉しい序盤戦なのです。