オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

薩摩琵琶 稽古日誌 615

せっかく琵琶を教わり始めたので、楽器の起源を調べてみた。たどり着くのは、ササン朝ペルシャのバルバッドという楽器。これが、十字軍かその前後にヨーロッパ大陸に伝わったのがリュートルネサンスバロック音楽の伴奏楽器として活躍した。中国の方へ伝わると、かの楊貴妃も親しんだとか伝説があるが、さらに東進して日本がゴール。何と正倉院の宝物として現存している。宮廷音楽の楽琵琶から出て、盲僧が奏でた平家琵琶、さらには薩摩琵琶や筑前琵琶等に進化していく。
ところで琵琶という楽器には、フレットがない。ギターのようにここを押さえれば、この音が出るという仕組みになっていない。絹糸を使った弦は、高い柱の上で宙に浮いており、そこを指先の微妙な加減で押し込むことで音程を作っている。
この押し込み方が、実に繊細で第四弦で言うと開放弦が私の場合は、H音ですが、この弦からD・E・Fの各音を出すために押し込み方を微妙な力加減で変える。今日は「金剛石」の謡い出しを教えていただいたが、E音を出すだけでも四苦八苦している私には、まだまだ時間が、かかりそうだ。
謡の方は「語るように」と教わる。どうも西洋音楽的に音の高さや長さを意識し過ぎるようだ。最後に「月下の陣」を唄わせていただいたが、この曲の方が相性がよさそうと言われ、なぜだか漢詩の部分の謡い方を褒めていただいた。しかし、どこがどのようによかったのか?さえ今の自分にはまだわからない。