オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

何が藝術で、何が芸能なのか?少し考えてみた。

私は、音楽仲間と合唱を楽しみ、最近師匠に付いて薩摩琵琶を習い始めた。ふと思った。この二つの音楽表現は、藝術なのか?芸能なのか?と。「どちらでもいいじゃないの」と言ってしまえば、それだけのことだけれど。
まず、合唱。西洋音楽の源泉は、教会での祈りであり、節を付けて歌い伝えられたグレゴリア聖歌は、表現者にとって、また鑑賞者にとっても、藝術とか芸能とかの範疇に極めて収まりにくい音楽だったはずだ。ギリシャの野外円形劇場で演じられていた劇のコロス(合唱隊)には、いささか総合藝術的な匂いが漂っているけれど。
中世に入り、吟遊詩人たちが諸国を放浪しながら、音楽を奏でる。我が国の琵琶法師たちと共通点が見つけられるかもしれない。片やトロヴェトーレの語る十字軍、片や琵琶法師の平家物語。彼等の語る戦記は、芸能の範疇に収めてよいものなのだろうか?そもそも、藝術と芸能の境目は、何なのか?