オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

何が藝術で、何が芸能なのか?少し考えてみた。3

楽しければ、感動できれば、それで100点!それ以外に何が必要なのか?の答えさえ、今の時代には見えにくい。
しかし、藝術を標榜する方に、より人の生き方に肉迫するような、人としての真実の表現を求めていらっしゃる人がいる。とりわけ文字表現を伴う世界に、この深い問いを抱えている方が多くいらっしゃる気がする。そう最近、これまたちょっとかじり始めた短歌然りである。
合唱と薩摩琵琶の話に戻せば、伝える内容と表現の方法において、聴き手に何をどこまで伝えたいかが、藝術と芸能の分かれ目になりそうな気がする。
合唱で言えば、ポピュラーミュージックをそのまま額面通りに芸能扱いしてはいけないだろうし、歴史もの(クラシック)をいかにも難しげに技巧をひけらかして歌い、理解を拒むような藝術表現も、感心できないだろう。
薩摩琵琶は、テキストそのものがすでにかなり歴史的で、その長い時間にわたって、多くの人々に真実を伝えてきた実績はある。だからと言って、藝術の椅子にあぐらをかいていては、素晴らしい表現もいつかは歴史の狭間に消え去ってしまうわけだ。この辺りが伝統芸の正念場なのかもしれない。