オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

619 やはり楽譜は、読める方がいいのかなあ〜?

楽譜が読めないと、表現が困難な音楽ジャンルがある。バロック以降の西洋の器楽である。ピアノ、バイオリン然り。楽譜が読めないと、どのように演奏すればよいのか?皆目見当がつかない。反対にほとんど口伝で伝えられてきた音楽がある。現在でも、邦楽は口伝だし、西洋音楽だって、ネウマ譜が書かれる前は口伝だった。
さて、合唱。どの合唱団でも、新しく参加された方に楽譜を配る。あるいは買っていただく。本人が楽譜が読める読めないに関わらずだ。
ここでちょっとだけ思い出していただきたい。小学校・中学校の音楽の教科書を。大抵の曲は、楽譜が掲載されていたはずだ。では、その読み方をどのくらいていねいに音楽の先生が教えてくださり、皆が楽譜が自力で読めるようになったのか?は、少し心もとない。
要は、楽譜からどれだけの情報を読み取ることができて、それを表現に活かしていけるか?ということに尽きるのでは、なかろうか?合唱団の場合は、大抵ピアノで自分が歌うパートを弾いてくださるので、聴き覚えでも何とか対応できるのだ。特に初心者が多く集まっている合唱団は、そのように練習を進めているだろう。
楽譜が読めなくたって、歌詞を読むために楽譜は役立つ。その通り。天才バカボンのパパなら「それでいいのだ」と言うだろう。もう少し欲が出て、音の高さや長さを読み取ることができるようになれば、音に対する感覚がメンバーの中で共有されるので、それはそれで、やはり効果的に違いない。ただ、日本の音楽教育は、移動ド階名唱・固定ド階名唱・音名読みが混在しているので、やっかいだけれど。
定量記譜法ができて、楽譜が主に音の高さと長さを表すようになってしまったことから作曲家たちは、五線の欄外にいろいろな表現についての「注意書き」を書き込み始めた。フォルテ・ピアノ・クレッシェンド・デクレッシェンド・リタルダンド・アテンポ・・まだまだたくさんある。実は、音の高さや長さは、聴いて覚えることにするならば、次に大切なのは、これら曲想を表す記号や言葉であります。イタリア語が元になっている言葉が多いけれど、これは、知っておくといいと思います。作曲家の意図を指揮者がどう理解して表現に結びつけているか?を知る大切な手がかりになるのですから。