オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

薩摩琵琶稽古日誌 629

琵琶法師が「平家物語」を語っている絵から一目瞭然、琵琶は弾き語りの音楽であります。
ほとんど同じ頃、西洋で吟遊詩人たちが、リュートを携えながら十字軍の物語を歌っていました。洋の東西は違えど、同じ戦記物というジャンルで似た楽器を奏でて、うたを歌いながら放浪していたのは、音楽史の偶然でしょうか?
今日は、我ながら実にたどたどしい、つっかえつっかえの謡い出しから琵琶を弾き始め、うたへとつなげる稽古を、初体験しました。ギターやピアノでの弾き語りさえしたことがなかった私の弾き語り事始めは、何と!薩摩琵琶でした。もちろん最初の数節だけでして、琵琶もうたも極めて不完全ですが、心が震える貴重な体験でした。琵琶を弾き終えたら、息をつく間もなく、朗々と謡い出す。素敵な伝統芸能の世界に足を一歩踏み入れた感じがしています。