オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

神奈川県合唱コンクールを聴きに行きました。

久しぶりに神奈川県合唱コンクールを聴きに行きました。重い?腰を上げたのは、母校横浜国立大学グリークラブが、今回数十年ぶりに参加しているのです。あとこの秋から新しい合唱グループを立ち上げようとしているので、少しは、自分の耳を研ぎ澄ませておく?という意味もありました。
当日は野毛のお祭り。音楽堂に向かう音楽通りは各町内のお神輿が並んでいます。
当日券を買って、ロビーに入ると横浜国立大学グリークラブがちょうどスタンバイしているところでした。

発声と合唱団固有の音色・倍音、ハーモニー、曲想表現等について、いろいろ感じ考えるところが多く、とても勉強になりました。
オリンピックとコンクールは、似ているところがあって、極限まで潜在能力を引き出さないと評価される演奏にならないことが、改めて実感できました。
もう少しオリンピックネタを続けると、体操種目でいうと技の難度+演技の出来栄えが評価されているのに似ている。とてもリラックスしたよい演奏であっても、曲の難度がやさしければ加点されるところが少ないような気がするし、反対に曲の難度を上げてアクロバティックな演奏で加点を狙うことも可能な気がする。個人的には、やはり技の難度をギリギリまで上げて余裕のない演奏を聴くのはキツイ。あとで演奏会を開くなら行ってみたいなと感じさせるような演奏に好印象をもつのですが。

最後に一番大切なこと。合唱は、ダンスやバレエではないので、聴衆はどんなにうまかろうが何だろうが、歌い手の姿勢や表情を見ているしかないのです。(あとは目をつぶって夢の世界に入ってしまう人もいますが)この姿勢や表情を見ていれば「歌わせられているのか?」「楽しくてしかたなく歌っているのか?」自ずとわかります。合唱には音楽上のルールがあり、枠をはみ出せば乱れてしまいますが、主体的に楽しんでのびのびと歌う歌い手をコンクールの場でもたくさん見たいものです。

付記 翌朝新聞で結果を読む。私の印象と合っている部分とずれている部分がある。ネットで審査結果を拝見させていただく。一つ目は、やはりコンクール受けする曲や演奏はあるのだということ。もう一つは発声で、審査員の諸先生方は、やはり張った声、ホールをガンガン鳴らす発声がお好きなのだ。もちろん、自然に力まずにそれができているなら、何も言うことはないのですが、私には少なからず力んで声を鳴らしにかかっている団体が高得点を上げている気がした。
各自の声=音が一つの音色になって、とけあってから、初めて少しずつ鳴らしにかかる(濃くしていく)方法が、順番な気がする。水彩絵の具で色が濁らないように薄く色を重ねていく方法が、よいと思うのです。けれど初めに目指す音響ありきでは、よく鳴る人の声が周囲の声を支配してしまう油絵のような塗りつぶしハーモニーになってしまう。
自然な鳴り方と透明感のあるハーモニーについて、もっともっと勉強していきたい。