オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

生き方・働き方の教育

電通社員の悲劇をきっかけに、近年になく働き方を見直す機運が高まっている。
そもそもなぜ馬車馬のようにあくせく働いているのだろう?もちろん、生活のためである。働かなければ、日々の糧に困るのだ。たしかに健康上の理由がなければ、働いた方がいいと思う。しかし、要はその加減なのだろう。
毎朝5時半には、家を出て、帰るのは早くても8時過ぎ。通勤時間を引いても13時間半。毎日5時間以上残業手当とは縁がない仕事をして、これに土日の出勤が加わるので、一月の時間外労働は、100時間を超えてしまう。こんな仕事を続けてきたのだが、さすがに60近くになって身がもたないと感じ、昨年3月に私は退職してしまった。
こんな働き方をしてきた私が、仕事をうまく加減してみたらと言ったところで、まるで説得力がない。

でも、何となく使命感やら責任感が優先し、それが自分の力が発揮できる場であるような自己暗示にかかってしまう。なぜなのか?それは子どものことから「一生懸命」「頑張る」「努力する」ことが最上の価値であると刷り込みまれているからではないか?親・学校の先生が、どれだけの回数、その言葉を口に出して叱咤激励させられてきたことだろう。
たしかに高度経済成長の時代は、「一生懸命」「頑張る」「努力する」と何となく豊かになったような気がしたかもしれない。でもバブルがはじけて、すでに25年。みんなで「一生懸命」「頑張る」「努力する」したら、何がどう変わるのだろう?
その問いに自信をもって答えられないくせに、子どもたちを追い込むのはやめた方がいいだろう。今の大人世代が見つけられない答えを、子どもたち世代は、すでに用意しているのかもしれないのだから。