オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

数寄三昧の日々3

0204に最後のレッスン。0211に神田キリスト教会での発表会を控え、さすがにお尻に火が点いて自習を始めたのが、古楽院で教わっているジョスカン・デ・プレのミサ。Ave Maris StellaからKyrieとGloria。
例によって「何とかなるさ」と高をくくっているわけにはいかないのは、この講座で教えていただいたことが、自分にとってあまりに衝撃的であり同時に全然ついて行けない劣等生を久しぶりに体験しているからだ。

まず、発声。まるで「鳴らし」と違う、上顎の方に響かせて倍音を感じるのだと花井先生はおっしゃるが、こういう発声で歌う合唱団を経験したことがなかった。何となく声を鳴らしてしまうと明らかに周りの声にとけこんでいかないのがわかる。中世のフランス式発声とおっしゃるが、昔山根先生が僕のはフランス式発声とおっしゃっていたのは、このことだったのかもしれない。それにしてもグリークラブの発声とはまるで違うけれど。

次に発音。ミサはイタリア式に読めばいいという安直な考えが通用しない。ここも中世フランドルを再現したフランス式発音なのだ。u母音の発音などほとんどiに聴こえる。

最後に一番の難関は、やはり定量記譜法で書かれた原譜を読んで歌うところ。各パートが四隅に書かれているので、絡み合いを聴き合いながら歌うと言っても、どこで入ったらいいのか?よくわからない。休符も不思議な棒で書いてあり、同じ記号でも拍子が変わると長さも変わってしまう。

そんな悪戦苦闘のミサ修行も、2月11日神田キリスト教会での発表会で、一年間の大団円を迎えた。本当にたくさんのことを学ばせていただきました。