オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

思い出の名馬を語ろう1 セイウンスカイ

どういう脚質に馬の強さを感じるか?と問われれば、迷わずに「先行逃げ切り」と答えるだろう。最近ではキタサンブラックも前に行くレースをするが、鼻を切って快走するセイウンスカイの美しさが未だに目に焼き付いている競馬ファンは多いだろう。
競争馬である以上、勝利が求められるが、同時にやはり速いに越したことはない。セイウンスカイ菊花賞で3000mを当時の世界レコードで走ったことは、この馬のとんでもない能力を示している。
血統がものをいう競馬界で、セイウンスカイは決して良血馬ではない。厩舎に引き取られた時、牧場に残っていた馬は僅かに4頭であったという。そんな馬が、人気薄の新馬戦から頭角を現していくのだから、馬の運命は実におもしろい。
事故死と言ってもいいような死と種付け馬としての評価の低さも、この馬の華が本当に現役時代だけであったことを印象付ける。
血統とは無縁の名馬セイウンスカイは、どこか育った環境が将来を支配しがちになっている人間世界に、勇気を与えてくれている気がする。