オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

藤井四段という才能。天才への憧れと羨望。

将棋界では、いや日本中が一人の中学生の快進撃に驚いている。プロ棋士になってから負け無しの29連勝!6月26日に達成されたこの記録に日本中が沸き返った。(7月2日初敗戦)
そうなると、何食べているの?に始まり、どんな育てられ方をされたの?小さい頃の様子は他の子と変わっていなかったか?など、ワイドショーでは、もう藤井四段の話題で持ちきりである。
しかし、水を差すようで申し訳ないが、全く同じ物を食べて、似たような育て方をしたとしても、藤井四段のような傑出した才能に育つとは限らない。そもそも天才という違和感を感じる存在は、突然変異的に出現するから天才なので。予定調和のようには現れないのだ。もちろんベースとしての将棋文化とその歴史は必要条件だろうけれど。

そもそも一定年齢までに天才になっておかないと、もはや一生天才にはなれない分野が、たくさんあることを人々は知りすぎている。音楽の楽器分野、自然科学の発見、そして知的ゲームとしての将棋etc。そして、天才になれなかったほとんど全ての人々は、天才を憧れと羨望の眼差しで見るのだ。
でもほとんど「やけのやんぱち」的に拗ねて言えば、天才はある意味異端な存在なわけで、己の資質がゆえに孤独感に苛まれながら、他の誰にもわからぬ修羅の道を進むわけだ。そんな天才の姿を見ると、凡才に生まれてよかったと安心してしまうのだが・・・。

藤井四段の今後ますますの精進に期待したい。