オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

現代リーダー雑感 シリーズ2-3 ドナルドと近平

19世紀をイギリスの時代、20世紀をアメリカの時代だったとすれば、21世紀は中国の時代かもしれない。残念だが日本ではなさそうである。ソ連崩壊後、急速にグローバル化が進み、とてつもないデータと情報を人々は共有できる時代になった。その中心は民間活動であったが、後押ししていたのは唯一の超大国であるアメリカだったろう。押しも押されぬNo.1の国なのだ。そして今現在も。
しかし、それはある犠牲やリスクを伴っていた。例えば貿易赤字、例えば不法移民。いろいろな矛盾を許容することで肥大化してきた国家を、狭い意味で筋を通そうと主張し、とりあえずはまず目先の利益を確保することに躍起になっているのが、ドナルドだ。アメリカさえよければ、それでいい。アメリカ第一主義とも言われる発想は、決しておかしくはない。自国の利益を最優先に考えるのは、政治家の務めだからだ。エルサレムイスラエルの首都とすると言う発表は、世界中を驚かせたが、例によって怖いもの無しなので、あとはどうなろうととりあえずユダヤの皆様からの支持をキープしておこうというドナルドらしい行動だ。ただ、この発言の影響ですでに死者が出ていることを彼はどう感じているのだろうか?
一帯一路。中国が進める新しい経済圏構想だ。シルクロードの昔に戻ったように見えて、実は、中国の影響力が確実に広がっていることがわかる。アメリカは大きな国だが、中国も巨大なのだ。もちろん内部にアメリカ以上の矛盾をはらんでいる。共産党による一党独裁。これが社会主義国なのか?と首を傾げる貧富の差。覇権拡大の象徴とも言える海洋進出。しかし、独裁であるがゆえにトップダウンは、恐ろしく早い。官僚の腐敗に対する厳しさなど、そこまでやって大丈夫なのか?と思えてしまう。今やGDP世界第2位の国が新たな世界の枠組みの中心に位置する日が来るかもしれない。日中の関係は、相変わらず微妙であるが、互恵関係を維持する努力が、これからも必要に違いない。
ドナルドと近平、どちらのカードからも、当分目が離せない日が続く。