オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

国立博物館「名作誕生」を観る

三ヶ月余り前の話です。今年のGW。家族3人で久しぶりに会い、国立博物館「名作誕生」を観た。
国宝・重要文化財のオンパレードは圧巻だ。日本美術史を俯瞰するのにも最適な展覧会だ。
視点は、わかりやすく、とても平たく言ってしまえば、名作のネタは何?名作は何をパクってきたか?ということだ。
雪舟宗達若冲が何から学び、それを自分の表現として昇華していったか?元になる中国の絵画が展示されているので、よくわかる。
モチーフとしての文学、自然、人々の視線等、何を絵画表現の対象としてきたか?もよくわかる。カキツバタが出れば伊勢物語の八橋。牛車は源氏の初音。それら人間が描かれていなくても、基礎的な素養として理解できたのだろう。いやはや現代人は恥じ入るばかりなり。

展覧会の中で、一心に真っ直ぐに対象と向き合っていた気がするのが仏像や普賢菩薩像。適当な石が日本に見当たらないから、仏像は木彫りになったとは驚きだ。

翻って、同じような視点で音楽の名作を振り返ることが、できるかもしれない。大きなターミナルとしてバッハの前と後で語るとか。