オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

一人で歌う、大勢で歌う。3

大勢で歌う。男声合唱の場合。
真反対に移動することに快感を覚える気質なのか?大勢で合唱することも好きで、もうかれこれ、40数年間続けている。歌い手としてのフランチャイズは、男声合唱だ。混声も少なからず経験してきたけれど、男声合唱のハーモニーが私の原点だ。寄り道しても、家出しても結局は戻ってしまう、フーテンの寅さんにとっての葛飾柴又のような場所なのだ。

薩摩琵琶とは、対照的に始めに楽譜ありき。グレゴリオ聖歌や平行オルガヌムの時代はさておき、こちらには定量記譜で記された音という条件と制約がある。
地図がなくても歩けるところと、地図がなければ入ってはいけない山があるとすれば、合唱は、地図を求め、地図を読むことができないと、危ない山である。案内人(指揮者・指導者)をつければ、ある程度楽しめるが、案内してもらった範囲でしか楽しめない。また案内人もレベルを見てコースを決めるので、初心者は上級者コースを歩けない。
しかし、何と気軽に合唱をしている人の多いことか!悪いことではないが、サンダル履きで富士山に登るのが危険なことくらいは、わかっていた方がいいと思う。

大勢でなければ、できないこと。それはズバリ、声によるハーモニーづくりであります。ハーモニーこそが合唱の最大無比の魅力で、しかも人の声であるがゆえに音色が自在なのです。このハーモニーづくりに必要なアイテムが楽譜、上の例えで言う地図なわけです。
純正のハーモニーを求める道は、どのコースもそれなりにハードですが、最短でピークに立てるコースが男声合唱なのですね。
きっと歌い手として、お払い箱になるまで、この世界にしがみついていると思います。