オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

属性信仰の危なっかしさ

エリート官僚、大企業の不祥事が相次いでいる。個人的な感想を一言で言えば「おかしいと思ったら、おかしいと言えばいいのに」ということだ。もちろん、それができない諸般の事情があったのだろうけれど。
おかしいと思っても、言うことを聞いてしまう…それを思考停止と言う。戦争中の日本がそうだったし、今もおかしいことをおかしいと言えない国が世界中にいくつかある。変なら変と言い出せることが、民主主義の必要条件なので、甚だよろしくない。

もう一つ、特にエリート官僚の話になるけれど、彼らの履歴はその多くが東大卒であり、いわゆる将来が約束されているキャリアを歩んできた。その結果がセクハラであったり、文書改ざんであったり、他の東大卒の人が聞いたら、彼らと自分を一緒にしないでほしいと思うだろう。
しかし、18歳時点での受験能力の高さは、水戸黄門の印籠の如き権威を持っており、東大卒という学歴に、ひれ伏してしまう人は多い。人間性は別物なのに。本人だって、長い間ちやほやし続けられれば、のぼせ上がってくるのは当たり前で、鼻持ちならない性格が形成される。

教員免許更新のように強制的に学び直すシステムを構築するのも、いかがなものか?とは思うが、本人が自覚的に学び続けている姿こそが、信頼や尊敬に値するのだろう。学歴は過去の属性に過ぎない。その人の現在の生き方にしか、その人を評価できる材料はない。