オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

タケさん、ヨコハマを語る1

通算すると、もう50年近くのヨコハマに住んでいる。離れていたのは、生後間も無くと小学校4年から大学を出るまでの13年。あとはずっとヨコハマにいる。一応は地方公務員の端くれであったので、任地を離れられなかったこともあるが、やはり自分はヨコハマが好きなんだと思う。少しだけヨコハマを語らせてください。

城下町じゃなかった!ヨコハマ。

ヨコハマのどこを探しても城跡はない。ご承知の通り、ヨコハマは幕末開港のドタバタで、神奈川宿から離れた場所に、突然できた港町である。わずかに暮らしていた皆さんは、隅に追いやられてしまい、今の元町が出来た。
そんなわけで最初から一人もいなかったのが、武士。武士がいなかったので、誰もがきっと自由に振る舞えた。旧態然とした教養や教育はなかった。必要なのは、続々やって来る外国人とコミュニケーションをとる語学力で、福沢諭吉先生がヨコハマに来て、これからは英語の時代であることを瞬時に悟ったのは有名な話。
集まって来たのは、好奇心旺盛で、一儲けしてやろうという野心家たち。だから語学や商学・工学を教えるところはできたけれど、即利益に結びつきにくい文学系の学校はなかった。だから帝国大学はなく、せいぜい高等専門学校止まり。東京には多くの国立大学があるのに、ヨコハマは未だにたったの1校だけなのだ。