オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

序列化を阻む

並べると整理がしやすいし、わかりやすいので、何かと人は対象を序列化する。
大学の難度、就職先の人気企業ランキング、給与・所得まで、いろいろな物差しで比べられることで一喜一憂してきたし、またそれを参考にしてきたことも事実だろう。
序列化を阻む。それはある尺度が意味をなさないくらいに異次元の表現を提示することである。例えばピカソ。初期作品はある尺度による鑑賞が可能だったが、やがて既成の美学を破壊し、どんどん自由な世界に旅立ってしまう。例えばビートルズ。ロックバンドという呼び方が通用したのは、せいぜい「ラバーソウル」を出す前までで、その前だってYesterdayなどロックとは言い難い音楽をすでに創作している。

伝統的な表現様式が、前提になっている伝統文化の世界で異次元の世界を切り拓くことは、なかなか難しいだろう。けれど琵琶の鶴田錦史のように、たやすくその一線を乗り越えてしまう人もいるわけだ。