オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

よみがえる 美空ひばりを見た!

男声合唱団の帰り道、東西線の中でHさんが美空ひばりの歌声をAIで蘇らせるプロジェクトが進んでいると教えてくださった。美空ひばりは不世出の天才歌手で、恐るべき歌唱技術自在に使いこなす人なので、そんなことができるのだろうか?と思ったが、Hさんが高次倍音の分析などについて、話されるのを聴き、何だかすごいことが進行しているのかもしれないと感じていた。
そして12月17日19:30からNHKで放映された「よみがえる 美空ひばり」を見た。日頃ヴォカロが歌う音楽に対して、距離を置いていた私の頑なな偏見は、美空ひばりの映像が歌う「あれから」によって、打ち砕かれた。早い話が感動してしまった。上手い!裏声の混ぜ方、声の押し方、微妙な間合い感…AIがここまでできる時代がやってきたのだ!
もちろんコピー元の美空ひばりが凄い歌手で、新たに作られた「あれから」がとてもいい曲だということは、最大の加点要素だろう。けれど、ここまで歌が再現できるとは!
つまり綿密にプランを練れば、コンピューターによって様々な歌い方が可能であり、最も人の心を揺さぶる声とは?歌い方とは?という課題が分析できるのだ。う〜ん、 生演奏でその時そに場でしか、表現できない歌に甘えていてはいけないのかもしれない。
人の思いを科学がサポートする時代と、秋元康がまとめていた。確かに今回の美空ひばりをよみがえらせるプロジェクトについては、そうかもしれない。だけどだけどですよ。人間が思いつかない歌唱技術や、素晴らしい曲をコンピューターが先に作ってしまうことだって十分にあり得るじゃないですか!
大変な時代がやってきたと、 番組の感動にしみじみ浸っている場合じゃないと思う。
本当に人間がそこにいるからこそ、初めてできる、成し得ることを考えていきたい。