予想外のことが起きる。たとえそれが意外なことであっても、喜ばしいニュースであれば、共感の輪は広がっていく。
初場所前に、誰か德勝龍関の優勝を予想した人がいるだろうか?十両と幕内を行ったり来たりで、あまり見栄えのしない相撲を取っているこの大型力士が、まさか優勝をさらっていくとは思わなかっただろう。準優勝に終わってしまったが、正代関についても実力者とはいえあそこまで活躍するとは予想していなかった人が多いと思う。
さらに優勝インタビューが笑いあり涙ありで、本当によかった。
私は「まだ33歳」という言葉が、心に響いた。同年齢の稀勢の里はすでに引退し親方だし、豪栄道豪太郎も引退するらしい。出世街道の先を突っ走っていた二人が引退なのに、德勝龍は、これから本領発揮なのだ。人生おしまいはない。いつも未来に向けて成長の道が開けていると感じた言葉でした。
私は、德勝龍関より30歳年上で、相撲を取っているわけでもないけれど、まだ63歳!の気概は保っていたい。そんな元気と勇気を与えてくれた優勝でした。