ハーモニカの思い出2
なぜ、ハーモニカが教育現場から姿を消してしまったのか?その理由の一つに吐いて出す音と吸って出す音が交互に並んでいるのが、子どもたちには難し過ぎる!という考えがある。
その点、鍵盤ハーモニカなら息は吐くだけでいいし、タンギングの指導だって可能だ。少し昔に「のだめカンタービレ」の中で、鍵盤ハーモニカが、ラプソディー・イン・ブルーのソロをとる場面が出てきたが、上手くなればあそこまでできる。
かと言ってハーモニカだって立派なソロ楽器でして、小沢昭一さんがハーモニカの思い出を語ったり、奏したりしていたのを思い出す。ある世代にとっては、かけがえのない思い出の楽器なのだ。
音楽教育に話を戻せば、どんな楽器でもよいから、楽器に親しみ、楽器が生涯を通して伴侶となるような出会いが提供できるといい。
ただ、年齢や場による条件がつきまとう。当たり前だが、小学校低学年にフルサイズのチェロやコントラバスは無理である。学校という場では、すべての子に同じ機会を提供することが前提なので、あまり高価な楽器は今の学校に配当されている予算では買えない。
それでも敢えて願いたい。すべての子に音楽とのステキな出会いがありますように!と。