オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

オヤジのあくび40

「よく聴く人になりなさい」琵琶の師匠が時折おっしゃる。たしかによく聴くと気づかなかった微妙な音の変化(これが琵琶の場合、五線の上にはないことがままある)や細かな撥の弾法がわかる。合唱でも同じで、よく聴かなければハモる音の位置や音色がわからない。

音楽や自分のことは棚上げにしてしまうけど、よく聴いて欲しい人たちがいる。国会議員の皆さんだ。議会での発言等を伺うと、いったい誰の声を代弁しているのか?よくわからない発言に出食わす。

代議士とは、間接民主主義とは、より多くの人の声に耳を傾けてナンボなのだ。議会は自分の独りよがりの主義主張を述べる場でないし、国民はその為に税金から歳費を払っているのではない。自分たちの声を国会で代弁してもらうための委託料なのだ。

私の支持政党ではないのですが、ある政党のスローガンに「小さな声を聴く力」というのがあり、街でもポスターを目にする。最近別の党のある議員が「高卒」の皆様に不快の思いを抱かせる発言をして謝罪したのだが、学費に困っている学生ばかりに注目すると、視野が狭くなる例だと思う。

誰の声に寄り添うか?それはつねに自分から最も遠いところから最も弱い音でしか聴こえてこない声に対してであろう。与野党の別なく、国会議員の皆さんに、もう一度願いたい。声なき声に耳を傾けてくださいと。