名作を読む24
中国現代短編集より
葉紹鈞作「世界にたった一つの花の種」
このタイトルで、すぐに思い出すのは「ナンバー1にならなくてもいい、もともと特別なオンリー1」とSMAPが歌っていた「世界に一つだけの花」ですね。この話は種なので、未だ咲いていないどころか、芽も出ていないのです。
この辺りは種は王様が探し出し、とても手間をかけたのですが芽が出ず捨てられ、漁師から金持ちの手に渡り植木屋が世話したが、またまた芽が出ず捨てられ、兵隊に捨てられ、最後に農家の少年が畑に植えて芽が出てきた。
貧しく正直な働き者の少年が花を咲かせたというオチが説話的です。
世界に一つだけのオンリー1の花を咲かせるために、大切なことを説いている気がします。