オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

オヤジのあくび58

名作を読む30

「神仙譚」を読む。

本場中国の仙人の話。鳥山明さんがドラゴンボール亀仙人を描いてから、どうも俗っぽいイメージが付き纏う。亀仙人だって武天老師になればスケベじじい返上でそれなりにかっこいいのだが…,。

日本にも仙人伝説はあって、久米仙人は、空を飛んでいる時、川で洗濯している女性の脚に見とれて、落ちてしまう。とても人間らしい話だ。それからは女性と結婚し俗人になるが、木材を運ぶ作業をしていると元仙人であることをからかわれたので、一週間修行して神通力を取り戻し、木材を空に飛ばして運んだという。これを聞き喜んだ天皇が土地を与えて、そこには建てられたのが久米寺であると言う。

中国の仙人伝説に戻れば、歴史を彩る人物が出てくる。荘子を始めとして、始皇帝に国を滅ぼされ、漢の高祖=劉邦の軍師として活躍する張良曹操に能力を警戒され、何としても敵に渡したくない曹操から逃げる左慈。 

共通点は、長年に及ぶ過酷な修行の結果、ようやく仙人になるということや、薬をつくり病に苦しむ人々を助ける仙人が多いことかな?