オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

オヤジのあくび111

名作を読む65

ディケンズ作「クリスマス=カロル」を読む

最初に出てきたマーレイの幽霊によると「人間は死ぬと魂が仲間の人間の間をあちこち歩き回らなければならないんだ。生きていた時の自分の醜さに気がつくために」だそうだ。

その後スクルージは、過去、現在、未来の幽霊に会う。とりわけ未来の幽霊は怖い。スクルージの無様な死に方を見せるのだ。

スクルージは、幽霊から今のままの自分ではいけないと学んだ。そして、ケチで欲張りで他人のために金を使うなど一切考えていなかった過去の自分を捨てて、生まれ変わるのだ!

説話的ではあるけれど、世の中の偏屈オヤジは、十年に一度くらいは、この名作を読み返すといい。たかが名作、されど名作なのだ。本を著すというのは、多くの人に夢や希望を提供することなのだ。

末尾の次の言葉にも力がある。「人に笑われるのを気にしていたら、この世の中で思い切ったことは、何一つできない。」