オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

オヤジのあくび117

不規則連載 タケさんの教育論10

教育と行政2

よく学校に物を申してもラチが開かないから教育委員会に訴えてやる!と憤懣やるかたない方を見かける。子どもが通う学校での対応に不満を持たれたのであろう。しかしながら、教育委員会に訴えたことは、ほとんどそのまま学校の管理職に伝わる。そして、どこまで把握しているか?どうしようか?になるわけで、問題の拡散共有にはなるが、残念ながら解決に向けてスピードアップするとは限らない。

そもそも教育委員会について、何だか学校を統制してくれるようなイメージを持っているとしたら、それは少し合っていて少し違う。教育委員会は確かに人事権を持っている。けれど公立学校の場合は先生方は公務員なので、法を犯さない(いわゆる不祥事)限りに於いては、そう簡単に処分は出ない。よくあるのは担当配置換えという校長権限で出来ること。しかし、その後釜を誰が担当するのか?そこにまた組織内の課題がある。

ついでに教育委員そのものは、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第二章に定められており、1956年に教育委員会法と公選制が廃止されてから、任命制となって4年任期で定例会としては月に1〜2回集まる非常勤職員なのだ。

ならば実際はだれが動いているか?と言えば、教育委員会事務局というところ。ここが実際の実働部隊なのです。教育現場を理解している教員出身者と行政職で構成されています。教員出身者は、一旦現場から離れてしまう。現場目線の指導助言をしてくれるのは主にこの方々。

重要な事案について校長は教育委員会の指導助言を受けながら、判断することが多いのが現状でしょう。問題解決のために、いつどの立場の人が、どこでどう発言し行動したのか?個人情報の保護もあり可視化できないことが、問題を余計にこじらせているように感じます。