オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

オヤジのあくび174

木村常雄「発達障害がある子があなたにわかってほしいホントの気持ち」を読む

 

本書は、おそらく悩める保護者や先生方に読んでいただくことを意図して書かれたのだろう。実際には保育や教育、子育ての中ですぐに役立つ知見が豊富に盛り込まれている。なかでも実際にあったと思われるケースへの対応を、きっと子どもの言葉や行動を翻訳すると、こう言いたかったはずでは?という後半がいい。

そして、もう少し目線を広げれば、この本は発達障害のある子どもに係る人への本ではなく、すべての対人関係に悩む人への本でもあるのだ。なぜ、こんな態度なの?こんな反応しか返ってこないのか?に悩む人々は、ゴマンといるだろう。その人が発達障害かもしれないなどと言っているのではない。程度の差さえあれ、誰もが似たような資質を抱えて生きているのだ。少し視点を変えて、声かけの仕方を変えて、明日接してみる。そのためのヒントもたくさん隠されている本だと感じました。