オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

オヤジのあくび379

野並豊「大正浜っ子奮闘記」を読む3

 


駅弁。現在は駅構内で買って列車に乗り込むスタイルだけど、昔は列車の窓が開いて、弁当の売り子さんを呼べたものだ。また停車時間も今よりは長く、その間にプラットホームへ買いに行くことができたと思う。なぜ変わってしまったのか? それは新幹線の登場。ご存知の通り窓は開かないし、降りている時間なんてない。

駅弁の崎陽軒もこの煽りを受けて、商品をシウマイの真空パックなどへシフトしていく。その頃から歌われているのが以下の歌。

 


https://youtu.be/scy5NEhLNmc

 


本書はほぼ時系列で語られているが、崎陽軒の社長を退任してから後は、筆者が関わっている横浜市内でのボランティア活動の話が続く。話の底に筆者の深い横浜愛が流れていることがよくわかる。

 


本書中の言葉から

 


傲慢になりそうな時こそ謙虚になり、卑屈になりそうな時こそ自己の尊厳を忘れないことが大切。

 


命大事、生存大事。これは筆者の父親の言葉が元。筆者が困難に直面した時、それは命を取られるほどのことなのか? それでもお前は食っていけるじゃないか! と諭された経験か元になっている。ギリギリな状況をくぐり抜けてきた創業者の重い言葉だと感じます。

 


温故知新→温故躍進