オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

オヤジのあくび441

工藤美代子「サザエさん長谷川町子」を読む2

 


この本には町子の母親と姉妹が絶えず登場する。凄いのは母親の行動力で、思い立ったら即行動! とてもエネルギッシュな人として描かれている。また当時一家は若草物語のようだと言われたらしい。女性四人の家族が力を合わせて生き抜いていく様子が喩えられたのだろう。

ところで女性漫画家という存在は、日本は元より海外でもほとんどいなかったらしい。若くて独り身の町子に下世話な興味から「結婚はしないのか?」という質問がずいぶん浴びせられたらしい。今ならモロにセクハラだけど、女性漫画家として唯一の存在であった町子をどう評価していいものかわからなかったのだろう。

今で言えば大ブレイク中の町子が、さらに大きな飛躍を遂げるのは、昭和26年4月16日朝日新聞朝刊への連載開始でしょう。同じ日に連合軍司令官のマッカーサーが日本を去っている。占領が終わりを告げた時にサザエさんが大新聞の表舞台に登場したことは、何やら象徴的です。

話題はどうしてもサザエさん中心に傾いてしまうけど、昭和41年に書き始めた「いじわるばあさん」を忘れてはならない。テレビ化された時の青島幸男の印象が鮮烈だが、町子が自由自在に書きたかった漫画がここにある気がします。