オヤジのあくび

タケさんの気楽に行こうよ道草人生の続編です。

オヤジのあくび474

ゴードン・S.ウッド「アメリカ独立革命」を読む1

 


小学校4年の音楽の教科書に、チェロキー族の「朝の歌」が突然登場する。ネイティブ・アメリカンの一部族で白人の侵略に抵抗していた人々だが、当時の北アメリカの状況について教科書には何も説明がない。植民地時代のアメリカを知るきっかけになりそうなのに。まぁ、詳しいことは大きくなってから・・という得意の論法なのだろうか。

アメリカは自由を標榜する国である。さて建国当初において、どのような抑圧からの解放=すなわち自由を植民地であったアメリカの人々が願っていたのか? 本国であるブリテン帝国国王の親政に端を発した政府の迷走、官吏の思惑、植民地政府の意向が絡まり、商取引・関税法がトリガーとなって不満を募らせていく有様が前段で語られる。「植民地だからと言って、思うようになると勘違いするんじゃねえよ!」的な憤りだろうか? 有名人としては、ベンジャミン・フランクリンが登場して立ち回っている。

世界史のおさらいのようで恐縮ですが、やがてジョージ・ワシントンを司令官とした独立戦争へと至る。トーマス=ペインが「コモン=センス」を書いて、庶民に独立を説いたのもこの頃の話。独立宣言は、その大部分がトーマス・ジェファーソンの草稿によるものだが、大陸会議によって奴隷貿易については言及したくだりが削除されている。現実と矛盾している部分は見ないふりしている気がします。